義務教育から高等教育へ。基礎学問から学問へ

皆さんは、高等学校は卒業されましたか?小学校中学校は義務教育と呼ばれ、子供に教育を受けさせる義務がありますので恐らく殆どの人が卒業なさっているかと思いますが、高等学校に関してはその限りではなく、世代によって就学率には上下があるのではないかと思います。特に、戦後直後の世代はまだまだ若い内から労働力として期待されていた時代ですので、小学校(当時は尋常と言いました)中学校の義務教育が終わった後、高等学校には通わずにそのまま就職するという人も少なくはなかったといいます。しかしながら、ここ数十年においてはそうではありません。日本は高度経済成長を経て世界で第二位のGDPを誇る先進国へと急成長し、次第にその仕事も「質より量」から「量より質」をメインとするものへと変化が訪れました。その結果、中学校を卒業した時点での就職口というのはどんどん減り、高等学校、あるいは大学を卒業した人から就職者を募る、学歴社会へと社会形態が変わってきているのが現状です。その是非はともかくとして、そういった状況の下で、やはり高等学校までは卒業しているという人が殆どなのではないでしょうか?今となっては、大学までの卒業が一つの基準となっている面もあるという風に感じます。それでは、義務教育であった小学校中学校と、義務教育ではなくなりつつも、多くの人が進学する高等学校、この両者にはいかなる差が存在するのでしょうか?まず、義務教育において重視されるのは、学業よりはむしろ生活指導の面であり、今後の人生を生きて行く上で必要となるであろう社会的常識や行動基盤、自立心などを育てることに主眼が置かれているというのが一つの特徴になります。もちろん、学業をおろそかにして良いという意味ではありませんが、「勉強だけ出来る人」もまた、この中では必ずしも優等生であるとは言えないのです。しかしながら、義務教育の範囲を逸脱し、自ら進学を選んだ高等学校においては少々違います。あくまで自ら進学し、勉学に励むことを選んでいるのですから、当然小中学校よりもさらに勉学への取り組みが求められることになります。だからといって生活指導が一切行われないのかというとそうではありませんが、小学校、中学校、高等学校と進むに連れ、生活指導>学業だったのが、生活指導<学業へと変化していくのだと思っていただければいいと思います。今回扱うわけではありませんが、大学に入ればそれは更に顕著で、大学においてはほとんどの場合生活に対する指導などは行われず(それは小中高ですでにできているという前提の元で)、学問に全力で励むことが求められることになります。さて、今回特に取り扱うのは、そんな「全てが学問」という大学と、「生活が一番」という義務教育、その中心に位置し、非常にその立ち位置の難しい学校である高等学校についてです。特に今回は、高等学校における生活指導ではなく、執り行われる授業に関して扱っていきたいと思います。小学校中学校と違って、お子さんと共に勉強するのは、心情的にも、内容的にも辛くなってくるであろう高等学校、せめてその内容に理解を示すために、一助となれば幸いです。

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